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「アインシュタイン丸かじり」志村史夫

物理の専門家である志村氏からみたアインシュタイ
ンとは、

「例えば、まったく無名の若者がいきなり野球のメ
ジャーリーグで首位打者、打点王、ホームラン王、
盗塁王、最多勝利のタイトルを独占したようなも
のである。
ここで、獲得したタイトルのすごさと共に、打者、
走者、投手としてのタイトルが混在していること
のも注目していただきたい。」

26歳の無名であったアインシュタインが1905年に
発表した5つの論文とは、上記のたとえ話以上の
奇跡だった。

<アインシュタインと日本>
1922(大正11)年、改造社の招きで来日。
神戸港につく1週間前、船上で「ノーベル賞」
受賞を知る。43日間滞在。12/29ドイツへ立つ。

「日本人は、他のどの国の人よりも自分の
国と人々を愛しています。」
(アインシュタイン)

「日本には、われわれの国よりも、人と人と
がもっと容易に親しくなれるひとつの理由が
あります。それは、みずからの感情や憎悪を
あらわにしないで、どんな状況下でも落ち着
いて、ことをそのままに保とうとするといった
日本特有の伝統があるからです。・・・
この伝統が発達してきたのは、この国の人に
特有な感情のやさしさや、ヨーロッパ人より
もずっと優っていると思われる、同情心の強
さゆえでありましょう。」
(アインシュタイン)

「今回の旅行はすばらしいものです。私は
日本と日本人に魅せられています。・・・」
(アインシュタイン「ニールス・ボーアへの手紙」)

<ノーベル賞と離婚慰謝料>
賞をもらうというのはやはりむずかしい。
1910〜1922年まで、1911,1915年を除いて
毎年候補に挙がりながら受賞できず、
1922年、受賞者なしとされた1921年に
さかのぼって受賞したが、その受賞対象に
「相対論や重力理論」は外されていた。

長年、受賞できなかったのはユダヤ人で
あったことと、審査員が論文を理解出来な
かったためである。

アインシュタインは、いつかノーベル賞を
もらったら、その賞金を全額、慰謝料として
渡すと約束して、妻、ミレヴァと離婚した。
実際、4年後、その約束を果たした。

<子供の心>
「学ぶこと、一般的には真実と美を追究する
ことが、われわれを一生涯子供でいさせてく
れるのです。」
(アインシュタイン)
 
<特殊相対性理論>
論文正式題名「動いている物体の電気力学」
「私は長い間、本当に長い間、「特殊相対性
理論」を理解できずにいたのだが、それは
不可解な光を日常的な感覚を持った頭で理解
しようとしたからにほかならない。」(志村)

「「光速不変」を”自然界の真理”として
否応なしに認めてしまえば、アインシュタイン
の「特殊相対性理論」は決して理解し難いも
のではないのである。」

<特殊相対性理論の結論>
1 時間と空間を独立に扱うことはできない
2 動いている物体の長さは運動方向に縮む
3 動いている時計の時間は遅れる
4 動いている物体の質量(重さ)は大きくなる
5 宇宙に光速を超えるものはない
6 エネルギーと質量は等価である

<特殊相対性理論への夢>
「もし光速で光の波を追いかけたなら、私の
目の前には時間とは独立な(つまり静止した)
波動の場があるのだろうか。」
(アインシュタイン、16歳の空想)

<光は特別なモノ>
私たちは、時速100キロで走る自動車Aを
時速100キロで走る自動車B追走すれば、
自動車Bから自動車Aをみれば、自動車A
は止まってみえる。
しかしである!なんと!
秒速20万キロの”準高速車”で、光を追走
しても、光はやはり、秒速30万キロに見えた
のである!!
つまり、光はわれわれの直感や常識では理解
できないモノであったのだ。(光速不変の原理)

<時間が遅れる>
(動いている時計の時間は遅れる)

電車内の両窓側に鏡を貼る。その距離15万キロ
と仮定する。
片側から発した光は、鏡に反射されて、1秒後に
戻ってくる。(光の速さは30万キロ/秒)

その状況を電車の外から見ると光は
光が発した片側から反対面に達したときには
電車が動いているので、15万キロよりも少し
長い距離を動いているように見える。

つまり、外からみると、電車内で1秒でおわる
現象は1秒以上にみえる。

<光速より速いものはない>
(宇宙に光速を超えるものはない)

「いま、光速の二倍の速さのロケットがある
とする。それに乗って宇宙旅行に出かけること
を考える。地球を九時に出発し、ある天体に、
1時間後の十時に到着したとする。
そして、すぐに超高性能の望遠鏡を使って地球
を眺めてみると何が見えるだろうか。
地球を発した光がその天体に届くには二時間か
かるから、その天体から宇宙旅行者が見るのは、
二時間後、つまり、八時の地球の様子である。
彼は九時に地球を出発したのだから、それは、
彼が出発する前の様子であり、彼はロケットの
座席に座っているかも知れない。
いずれにせよ、少し前に、その天体に到着した
はずのロケットは、まだ、地球にあり、出発し
ていないのである!
あらゆる現象は、原因があって結果が生じるの
である。しかし、この場合、出発という”原因”
が起こらないうちに、到着という”結果”が生
じてしまっている。
つまり、因果関係が逆転してしまっている。
このようなことはあり得ない。
「光速より速く動く(伝わる)ものはない」
という法則は、因果関係の逆転は決して起こら
ない、ということを保証してくれていることに
もなるのである。」

<世界一有名な方程式 E=mc2>
エネルギー=質量x光速の2乗

「例えば、一円玉は約1グラムであるが、1グラム
の質量が潜在的に持っているエネルギーは、式か
ら計算すると、10の14乗ジュールという量になる。
・・・
(これで)100万軒の家の風呂を沸かすことが
できる。(理論上の話)」

われわれの太陽が誕生以来50億年も輝き続け、
これから先さらに50億年ほど輝き続けるだろう
といわれるのは、太陽で石油や石炭のような
”燃料”が燃えているからでなく、それが水
素の核融合反応によっているからだ。

<一般相対性理論>(重力に関する理論)
「物理学者としてのアインシュタインにとって、
なによりも深刻だったのは、「等速直線運動」
しか扱えない「特殊相対性理論」が、重力が
はたらく場所では使えないことだった。
また「特殊相対性理論」は、この宇宙を支配
していると考えられる重力を説明できなかった。」

<「万有引力」の矛盾>
「(ニュートンの)「万有引力は、距離がどれ
だけ離れていても一瞬に伝わる。つまり、万有
引力が伝わる速さは無限大ということになる。
ところが、アインシュタインの「特殊相対性理論」
によれば、この宇宙に光速以上で伝播するもの
は存在しないのである。」

<結論>
「「一般相対性理論」は、「重力の源は空間の
曲がり」だと説明する。」

例えば、柔らかいマットの上にボールを置いた
とします。ボールの重さによって、マットは
深く沈みます。
このマットの曲がりが空間の曲がりです。

<重力場の方程式>
時空の曲がり具合=物質のエネルギー+運動量
<宇宙の誕生から終焉まで>
「アインシュタインが登場する以前、「空間
は永遠不変」と考えられていたが、一般相対
性理論によって「空間(厳密には時空)が曲
がる」こと、さらに「宇宙が膨張し得る」
ことが明らかにされたのである。
実際、1922年にフリードマンが一般相対性理
論を使って、宇宙が膨張したり収縮したりす
ることを理論的に示したし、1929年には、
ハッブルが、実際の天体観測によって、宇宙
が膨張していることを発見した。
・・・
さらに、「ブラックホール」はアインシュタ
インの一般相対性理論の最も有名な産物であ
ろう。
・・・
つまり、宇宙の誕生から終焉までが相対性理
論によって説明されるのである」

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アインシュタインの予言

「近代日本の発展ほど世界を驚かせたものはない。
一系の天皇を戴いていることが今日の日本をあらし
めたのである。私はこのような尊い国が世界に一カ所
ぐらいなくてはならないと考えていた。
世界の未来は進むだけ進み、その間、幾度か争いは
繰り返されて、最後の戦いに疲れるときが来る。
その時人類は、まことの平和を求めて、世界的な盟主
をあげなければならない。この世界の盟主なるものは、
武力や金力ではなく、あらゆる国の歴史を抜きこえた
最も古くてまた尊い家柄でなくてはならぬ。世界の
文化はアジアに始まって、アジアに帰る。それには
アジアの高峰、日本に立ち戻らねばならない。
我々は神に感謝する。我々に日本という尊い国を
つくっておいてくれたことを」
(アインシュタイン、1923.11.18)

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アインシュタイン

人間にとって最も大切な努力は自分の行動の中に道徳を
追求していくことです。

永遠なるものに関心を抱くのはよいことだ。何故なら、それ
のみが、人間社会に平和と平穏を回復させる精神の源だ
からです。

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アインシュタインの愛読書

「アインシュタインは、ショーペンハウエル
の「孤独と人生」を愛読し、いつも物質的な
豊かさを軽蔑し、名声や財産を目標とする人
を嫌悪した。またアインシュタインは、物を
所有するのは重荷だという信念どおりに生活
し、部屋には物質的に価値があるものは何一
つなかったといわれる。」
(「アインシュタイン丸かじり」志村史夫)

注:「孤独と人生」は以下の本に掲載されています。
「幸福について-人生論-」新潮文庫
「ショウペンハウアー全集11巻」(白水社)
「孤独と人生」(白水社)

「昔から多くの人々が所有、外面的な成功、
贅沢を求めて努力して来ましたが、私には
いつもそれらが実に卑しむべきものに思え
ました。」
(アインシュタイン)

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アインシュタイン

「人間の真の価値は、おもに、自己からの
解放の度合いによって決まる。」

「ある偶然の出来事を維持しようとする不幸な
試みを結婚という。」

「賞賛による堕落から逃れる方法はただ
一つ。仕事を続けることである。」

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