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美学講座

-芸術にエロスは必要か-より

誰でも知っている言葉”エロス”、しかし、その母親
と父親を知っている人は少ない。

<エロスの母は”窮乏”父は”術策”>
「饗宴」(プラトン)の中で、賢女ディオティマの語る
ところによると
「エロスという奴は、神でもなければ人間でもない、死
なないものと死すべきものとの中間にあって、偉大な神
霊(ダイモーン)なのだそうだ。ダイモーンは、神と人
間の中間にいるのである。
エロスは母親であるペニヤ(窮乏)に似て、貧乏で、汚
らしく、跣足(はだし)で、宿無しであり、父親である
ポロス(術策)に似て、勇敢で、術策に窮せざる狩人で
あり、又、エロスの生まれたのがアフロディテの誕生日
であるところから、いつもアフロディテの僕(しもべ)
となって、美に憧れている。・・・・・重要なことは、
エロスが智慧と無智の中間におり、自ら智慧をもつゆえ
に智慧を求めない神と、無智なるが故に智者になりたい
とも思わぬ無智者との丁度中間にいて、自分の欠乏の自
覚から、智慧を愛し求めている存在だということである。」

<英雄>

「反貞女大学」
-第一の性-より

男は単純でバカで子供なのか?
いや、男は一人のこらず英雄であります。

<男はみな英雄>
「大体、結婚後二、三年の女性たちが集まると、
「男というものは、バカで、単純で、お人よし
で、ようするに子供である」という結論に落ち
つくようであります。それから、結婚後十数年
の女性たちが集まると、口にこそ言わね、「男
というものは、多かれ少なかれ、悪党で、ウソ
つきで、油断がならず、要するに謎である」と
いう結論が出るようであります。
最後に、金婚式にまで辿りついた奥さん方が集
まると、表現は大分穏当になっているが、又は
じめの結論に戻って、「男というものは、バカ
で、単純で、お人よしで、要するに子供である」
というところに落ちつくようであります。
・・・・・
「チェッ、わかってないな」・・・
男はとにかくむしょうに偉いのです。
・・・・・
男は一人のこらず英雄であります。私は男の一人
として断言します。ただ世間の男のまちがってる
点は、自分の英雄ぶりを女たちにみとめさせよう
とすることです。」

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