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新ファッシズム論

ファッシズムは、誤解されている。
ファッシズムを理解するには、まずニヒリズム
というものを理解しなければはじまらない。

<歯車の虚無(ニヒリズム)>
「パーム・ダットによると、ファッシズムとは、
窮地に追いつめられた資本主義の最後の自己救済
だというのである。」

<日本のインテリゲンチャはファッシズムが嫌い>
「日本のいわゆるファッシストは、インテリゲン
チャの味方を持たなかった。・・・しかるに西欧
のファッシズムは、プチ・ブルジョアジーの革命
と考えられている。・・・
何故か?これが重要だ。ファッシズムはニヒリズ
ムにおもねったからである。」

<ニヒリズムからファッシズムへ>
「二十世紀初頭の西欧には、ニヒリズムによる反
理知主義の風潮が滔々たるものがあった。これに
おもねって世に出たのが、フロイドであり、ファ
ッシズムである。その先駆者がニイチェであった。
・・・・
ニヒリストは世界の崩壊に直面する。世界はその
意味を失う。ここに絶望の心理学がはたらいて、
絶望者は一旦自分の獲得した無意味を、彼にとっ
ての最善の方法で保有しようと希むのである。
ニヒリストは徹底した偽善者になる。
大前提が無意味なのであるから、彼は意味をもつ
かの如く行動するについて最高の自由をもち、い
わば万能の人間になる。ニヒリストが行動を起こ
すのはこの地点なのだ。・・・・

ファッシズムの発生はヨーロッパの十九世紀後半
から今世紀初頭にかけての精神状況と切り離せぬ
関係を持っている。そしてファッシズムの指導者
が、まぎれもないニヒリストであった。
日本の右翼の楽天主義と、ファッシズムほど程遠
いものはない。」

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