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努力よりもつらいこと(三島由紀夫)

「人間は、場合によっては、楽をすることのほう
が苦しい場合がある。貧乏性に生まれついた人間
は、一たび努力の義務をはずされると、とたんに
キツネがおちたキツネつきのように、身の扱いに
困ってしまう。・・・・
実は一番つらいのは努力することそのことにある
のではない。ある能力を持った人間が、その能力
を使わないように制限されることに、人間として
一番不自然な苦しさ、つらさがあることを知らな
ければならない。」

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