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華厳

「華厳は、たがいに融通し、たがいに浸透し、たが
いに関連し、たがいにさまたぐることなしという考
え方に基づく。
この一切の相依相関を説く哲学が正しく理解される
時に<愛>が目覚める。」
「大乗思想の最高頂に達したもので、印度的表現形
式の巧妙を極めたものを「華厳経」とする。」

「華厳というお経は、・・・一口でいえば、われら
の世界観の上に根本的転回を起こすのを趣意とする。」

つまり、二元論からの離脱である。

「普通の宗教は局部的奇蹟に重きを
おくが故に、宗教を迷信化する。
これに反して、華厳は自分らが世界と
考えているものに対して、全面的奇蹟
を演出する。故に迷信を容れる余地がない。
まして科学だの、唯物だのというそんな
概念化したものの入り込む針の穴ほどの
隙間もない。
こういうことになるのを本当の宗教生活
というのだ。」

「もし日本に何か世界宗教思想の上に
貢献すべきものを持っているとすれば、
それは華厳の教説に外ならないのです。

今までの日本人はこれを一個の思想として
認覚していたのですが、今後はこれを集団
的生活の実際面、即ち政治・経済・社会の
各方面に具現させなくてはならないのです。」

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